佳辰令月

戦後、西洋の文化が浸透した私達の暮らしは、一見豊かになったかのように思えます。しかし失った物も大きいのではないでしょうか。環境破壊や、子供達の心の闇、忙しすぎる大人達・・・私達が本来持っていたはずの季節を感じる心や、壊れた物を繕ってよみがえらせる技術、時間を経ていくモノへいとおしさを感じる美意識など、物質的ではない豊かさが、今の私達には必要です。さりげない本物が、あたりまえに日常に存在することこそ必要なのです。今回、そんな思いで活動を続ける私達とひとつの出会いがありました。
新しい本物の和室
「佳辰令月」
−数寄屋建築の美意識とツーバイフォーの出会い−

和室が本来持っている豊かさ。そこには「家庭」の情景がありました。畳を歩く母の足音、寝転がってテレビを見る父の姿、お客様が来られたときの華やいだ雰囲気・・・またしかられるときに「ちょっと、ここに座りなさい。」と静かに言われたときの緊張感も和室と深くかかわっています。私達は、この忘れかけられていた「家庭」を家の中に作ることが、大切なことだと考えています。そこには奇をてらった演出や目を引く飾りはいりません。「あたりまえ」であることが大切なのです。 (株)ミリエームは、今までも数寄屋建築を手がけてきましたが、和室の良さをもっと多くの方に知ってもらおうと、三井ホーム(株)との共同企画で、数寄屋建築の美意識を取り入れた和室「佳辰令月」(「よき日、よき月」という意味)を完成させました。この「佳辰令月」は、設計や部材設定を(株)ミリエームが全面的に協力した、ツーバイフォーにおける本格的な和室です。特徴のひとつである「茶室としても使える」様々な工夫は、機能的で快適な空間を自ずと形作っています。この部屋でくつろぎ、お客様をもてなす。趣味に熱中し、ときにはまどろむ。 私達は、この「佳辰令月」でそれぞれの「家庭」が美しい時間を重ねていくことを願い、これからも和のくらしを、少しずつ、できるところからご提案して行きたいと考えています。

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